voiceソラマドに住む人たち
interview小山田邸
小山田邸 完成後インタビュー
新築創造と冷静の間で
バランスの取れた家づくりを実践
小山田さん
旦那さん(31)
奥さん(31)
しっかり者の奥様と、やさしい旦那様というパートナーシップで完成した小山田邸。
白壁に赤いポスト、2つの屋根があるお家で、日常に和を取り入れた穏やかな暮らしをしています。
最初の設計見積もりよりも低い額で理想の家を完成させた、奥様の哲学とは…?
お二人の家づくりのこだわりをのぞいてみましょう。
じっくりと見て回って見えてきた
理想の土地
昔からある閑静な住宅街ですが、この土地には元々縁があったんですか?
奥さんいえ。最初は別の場所を考えていました。主人のおじいちゃんが持っていた土地があったので、そこに住めたらと思っていたんですが調べてもらったら、元々農地だったこともあり、道幅の関係や排水の件などで問題が浮上したんです。厳しそうだったので、他の土地を探し始めてたどり着きました。
旦那さん土地探しには、ソラマドの造士さんにも一緒に見てもらました。大分市内の隅々を見て回りましたね。それまでどうやって土地を選んでいいのか分からないんですが、たくさん見ていく中で、なんとなく「自分たちが求めている土地はこんな場所かな〜」というのが、フワッと見え始めてきて…。そこからは早かったですね。今のところはネットで見つけて、造士さんに相談して決めました。
お二人が求めていたのはどんな土地だったのでしょうか?
旦那さん狭すぎず、広すぎずのちょうど良い広さの土地です。居住地域も絞りながら探しました。
奥さんこの土地はもともと古い家が建っていたんですが、広さや値段が自分たちの求めるものとマッチしていたんです。空き家だったので草も生えていてちょっと想像しづらかったですが、何度か見ているうちに、まわりも静かだしいいな~と思い始めました。
旦那さん団地自体は古いですが、新しい家も増えてて建て変わりの時期なのかなという印象を受けました。
土地は何坪ありますか?
旦那さん土地が70坪で建物の床面積は24.5坪です。
お家は平屋ですが、南側のお隣は二階建てですね。でも絶妙に隣の家の2階からこちらのリビングが見えないようになっているんですね。
奥さんそうなんです!絶妙に隣の家の二階から見えないようになっているんです。すごい計算されてるな~と感心しています。天井が高くて明るいので広く感じるし、平屋にしてよかったです。
「Pinterest」でアーカイブした画像、
じつは全部ソラマドの家でした
もともと家を建てることは意識していましたか?
旦那さん将来、家を建てることは漠然と頭の中にありました。「結婚したら次、家が欲しいな~」と。
奥さん具体的に考えは始めたのは結婚してちょうど1年経ったくらいです。2018年に結婚して、2019年にソラマドの家に行きました。
旦那さんソラマドさんを知ったのは「おうちの買い方相談室」に行ったときです。実はそれまでソラマドの家を知らなかったんですが、その時初めてソラマドの家を紹介してもらいました。
ただ、奇遇にも奥さんが「こんな家がいい」って見せた画像が全部ソラマドの家だったというオチ付きですが(笑)。
奥さんそうなんです。「どこのメーカーがいいですか?」って言われてもよく分からなくて。「じゃあどんな家がいいですか?」って聞かれた時に、画像を出して「こんな感じがいいです」って。
その画像ってどこで拾ってきたんですか?
奥さん「Pinterest(ピンタレスト)」です。インスタグラムよりピンタレストを先に見てたので。私たちの場合、土地探しに時間がかかっていたので、その間にピンタレストを見ながら、「自分たちだったらどんな家がいいかな〜」って妄想してました。
ユルく始まった打ち合わせ。
それが逆に安心できたポイント
初めてソラマドのモデルハウスを訪れたときは、どんな印象でしたか?
旦那さん造士さんが社長らしくない(笑)。Tシャツにジーパンっていうラフな格好で現れて、押し売りもしないっていうスタイルが良かったです。
奥さん他のメーカーの営業の方からはグイグイこられて「何LDKがいいですか?」とか「とりあえず団信の申込だけでも書いておきましょうか」とか言われて…。そこで建てるって決めたわけではないのに、突然そんなこと言われてもって思いますよね。そんな営業を先に味わっていたせいか、ソラマドの家の真逆な対応にビックリしましたが、それが逆に信頼につながったのかも。
奥さん自然な流れでソラマドの家に決めた感じです。他のメーカーの家を選ぶ理由がないというか、このインタビューに出てくる他の施主さんもよく言ってますけど、他社さんのはどれも同じ家に見えました。
最初から平屋希望だったんですか?
奥さん私たちからは特に2階建てがいいとも平屋がいいとも言わずに打ち合わせに行ったら、2階建てと平屋の2パターンの図面を作ってくれていたんです。「今日は2階建てか平屋かを決めましょうか」って言われて、その時に平屋に決めました。
旦那さん当初、設計担当の大輔さん(井内大輔)は2階建てで図面を引いてくれてたらしいんですけど、2階建てだと70坪が生かしきれないと思ったようで、平屋の図面も引いてくれたそうです。
小山田邸ならでは。
「和」の要素が散りばめられた室内
玄関から入って右がリビングダイニングと和室のお部屋、左が寝室、浴室やトイレという造りなんですね。
旦那さんはい。横から見ると、三角屋根が2個並んでいるようなカタチになっているんですよ。
なるほど。可愛いですね。ソラマドキッチンの奥の和室スペースに床の間を作ったんですね。生け花の作品がありますが、これは奥様の作品ですか?
奥さんそうなんです。私が和が好きなので、新しい家にもそのテイストを取り入れたくて。生け花は実家にいる時に習っていたんですが、結婚してからはアパートだったので生けるスペースがなくてお稽古からも遠のいていたんです。でも家を建ててからスペースができたので、久しぶりに生けてみようかなって思ってしつらえてみました。
植物が家の中にあるのはいいですね。
奥さんアパートのときは、花は飾っていたんですけど玄関先くらいで。今はいろいろと植物を飾れるスペースがあってうれしいです。
旦那さんのこだわりのスペースはどこですか?
旦那さん家を建てるときは、僕からの要望は特になかったんです。でも住んでみると、ソラマドキッチンが本当に好きになりました。何をするにも便利がいいんですよ。ここでずっとしゃべっているし、勉強もできるし。わざわざ机を出す必要もありませんしね。
奥さん実はこの縁側のように見える中庭も好きです。ウッドデッキのようにすべてのスペースに板を敷いているわけではなく、縁側風になっているところが落ち着きます。
縁側を作ってほしいということを、あらかじめ伝えていたんですか?
奥さんいえ、これは図面を出されたときからこうなってたんです。
随所に和のテイストが散りばめられてて和みますね。
奥さん本当に縁側っぽいですよね。布団とかもここに干しています。外から見えないのもうれしいですね。
リビングの床の色とキッチンの床の色が違うところもメリハリが出ていいですね。
旦那さん床材は一緒なんですけど、大輔さんと造士さんから「床の色を変えてみるのも面白いかも」って言われて。
奥さん最初はもっと濃い色を提案してくれてたんですけど、少し明るめにしてもらいました。当初は水回りだし、木でいいのか不安だったんです。でも造士さんのお家も水回りは木材にしていると知って「床材が木であろうと他の材質のものであろうと、結局濡れたら拭くでしょ。そこまで気にすることではないですよ」って言われて(笑)。
造士さんってそんな哲学ありますよね?
旦那さんそうですね(笑)。結構打ち合わせの時に聞いた「造士哲学」、心に響きましたね。
奥さんソラマドの家に決めるまでにも、造士さんが書いたお金にまつわるブログも読み漁りました。
つけっぱなしのテレビより、
部屋の雰囲気を味わうことが増えた
打ち合わせはサクサク進みましたか?
奥さんそうですね。私がムダが嫌いなタイプでして。お金を払っていいって思えるものでないと納得しなかったので、結構うるさい施主だったかもしれません(笑)。
多分ソラマドの家を選ばれる方は、それなりに個性もあるしこだわりもある施主さんが多いので、そんなことなかったと思いますよ。
旦那さんそういえば、この家、本当はもう少し大きかったんですよ。裏にある家庭菜園スペース、当初は部屋だったんです。いろいろと考えた結果、図面の最終確認の際に削らせてもらいました。
奥さん本当に部屋って必要かな?って考えた時に「このスペースを家庭菜園にしよう!」ってなりました。いい黒土も入れてもらってあとは植えるだけです。
進めている間、お二人の意見が合わなかったことはなかったですか?
奥さんそれは特になかったですね~。主人は「いいやん!いいやん!」って後押ししてくれてました。
旦那さん口出ししてないっす(笑)。本当に。
素晴らしい連携プレーですね。では、実際に住んでみていかがですか?
奥さんいつも家で「めっちゃいいな~」っていいながら過ごしてます。仕事から帰ってきても「やっぱいい~」って(笑)。先日、妹たちが来てくれたんですけど「カフェみたい!」って言ってました。
旦那さん僕も同じです。ふとした瞬間「いいよね~」って言い合ってます。幸せです(笑)。
本当に良いものに囲まれてると、人って「いい!」しか出ませんよね(笑)。引っ越してから、ライフスタイルに変化はありましたか?
奥さんテレビを観なくなりました。ソラマドキッチンで話すことが多くなったので、テレビに目を向ける回数が減ったというか…。
旦那さんアパートの時はテレビの前にテーブルを置いて、そこでご飯を食べていたので、テレビと一体っていう感じだったんですけど、テレビとテーブルの距離が離れてみると、ずっとテレビを観ているという時間は減った気がします。不必要につけていることもないし…。
間接照明が多いから、夜の雰囲気もよさそうですよね。
奥さん夜がすごくいいんですよ。ライトの向きを変えてみたりして、工夫してみたらさらによくなったし、料理もしやすくなりました。前はスペースがなかったので1品作ったらもう1品って感じでしたが、今は同時進行で作れるのが嬉しいですね。旦那さんも結構作ってくれたりしますよ。
削る作業はゲームを攻略する感覚で。
楽しみながらも冷静さを忘れず
逆に、後悔していることってありますか?
旦那さん特に…ないなぁ。なんでも叶えてくれたっていうか。
奥さん何かを相談した時に「無理です」って言われなかったのがよかったです。全部言わずとも感じ取ってくれたので、頼もしい存在でした。そのやりとりがあったから、後悔するところはないですね。
金額面は当初から上がりましたか?
奥さん私たちの場合は、結構削ったことの方が多かったので、提示された見積もりよりも最終的に下がりました。もちろん増やした部分もあるけど、削った部分も多かったので、トータルでいくと金額は下がりました。
素晴らしいですね。そのあたりのバランスを計算できるってすごいですね。
奥さん材料まで細かく書いてくれた見積もりをもらったので、一つひとつに目を通して削っていきました。
旦那さん奥さん、スゴかったですよ!「これ、いらない。あれ、必要ない」ってサクサク削ってました(笑)。
建てる前は「この予算内で」っていうのはしっかりあったんですね?
奥さん理想的な予算は、つねに頭にあって、その予算にできる限り近づけていくっていうのは念頭に入れてましたね。家の中でやりたいイメージはもちろんあったけど、それを予算内でどれだけできるか。ちょっといいなと思っても「この金額を出してまで絶対やりたいか?」って突き詰めて考えたり。
すごい!そのプロセスが楽しかったするんですね。家づくりって逆のパターンの、「せっかく建てるんだし100万円くらい溢れてもいいや!」って方が多い気がします。
奥さん100万円って35年ローンで考えると月々3,000円程度ですよって言うじゃないですか?3,000円って考えたら、安いし生活に影響もないけど、影響ないならないで使わなければラッキーだし、何ならその3,000円を好きなことに使った方が楽しいよねって思う方なんです。
逆手のロジックですね。
奥さん好きなことでもなく、こだわらなくてもいいところに、その3,000円を使いたくないなって思ってしまうんです。
旦那さん僕は真逆です。「いいやんこれくらい増えても」ってタイプなので(笑)。
奥さん私がストッパーです(笑)。
旦那さんだからお金のことは全て任せています。
これから家づくりをする人へのアドバイスとしては?
奥さん自分の中でこだわりたい部分と、こだわらなくてもいい部分を明確にさせておくといいのかなって思います。
これまでいろんな施主さんにインタビューさせてもらいましたが、いろいろな考え方があって面白いです。
旦那さんそういえば一部屋削ったとき、造士さんたちから「英断です!」って言われました。
家を建てることに盛り上がっている時に、冷静に一部屋削るってなかなかできないですよね。ソラマドの家づくりのお話を聞いていると、造士さん側から「削った方がいいよ」って提案を施主さんにするパターンの方が「あるある」な気がしてましたから意外でした。
奥さん最後は大輔さんと造士さんも一緒に「他に削るところないかなぁ?」って探してくれました(笑)。
さて、家が完成して数ヶ月ですが、どんな風に自分たちの色に染めていきたいですか?
奥さんやっぱり植物が好きなので、花や木に囲まれた家がしたいので、ひとまず木やお花を植えていきたいです。今、芝のタネを植えてもらってるので、芽が出るのを楽しみに待っています。
旦那さんシンボルツリーになる木も何がいいか考え中です。レモンの木が第一候補かな。
まだまだ楽しみがあっていいですね。あ、今日私がいただいているコーヒー、ドリップしてくれてましたけど、元々コーヒーお好きなんですか?
奥さん実は引っ越してからドリップするようになりました。せっかくいい空間があるので、コーヒーを自分たちで煎れてみようって気持ちになりまして、最近ハマってるんですよ。こんな気持ちになれるのも、この家のおかげかもですね(笑)。
<編集後記>
家づくりは「一世一代の大仕事」なので、覚悟も大きくなれば、気持ちも一緒に大きくなってしまいがち。
そんなときに小山田さんのような取捨する作業を冷静にできるのは素晴らしいなと思いました。
かと言って、お二人の頭の中が金額に支配されていた訳ではないはずです。
土地探しが進んでいないときは、ウキウキしながら頭の中でどんな家にしようか妄想していたそうですから、みんな気分は一緒です。
ハイテンションで「あれもこれも作りたい!どうしよう!」って嬉しい悲鳴をあげながら進めるファミリーも、電卓を弾きながら厳選して最高の家に仕上げようとするファミリーも、期待で胸がいっぱいなのは一緒です。
目の前の施主さんに一番適した偽りのないアドバイスを、機能面から金銭面まで対応してくれるソラマドの家の対応も素敵だなと改めて感じました。
大切にしたいものは人それぞれ。それでも行き着く先はみんな「幸せになりたい」。
それにつきますよね。
──この記事を書いた人
ライター/青木貴絵
大分県臼杵市在住。一児の母。さまざまな媒体の取材をするなかで、ソラマドの家と出会い、施主様の施工前と施工後のインタビューを担当する。インタビューを通して、オリジナリティあふれる家づくりやソラマドの家での暮らし方にフォーカスしていく。同じものが1つとない【スペシャルな家づくり】のストーリーをライターの目線と同時に、妻・母・主婦目線で文章に落とし込んでいる。