voiceソラマドに住む人たち
interview甲斐邸
甲斐邸 着工前インタビュー
新築不可能からの脱却!
夕方5時の電話から始まったストーリー
右)甲斐裕介(かいゆうすけ)さん・美容師
左)麻美(あみ)さん・主婦
長女・次女
2017年の冬に「ソラマドの家」に出会って、いよいよ終盤を迎えている甲斐ファミリーの家づくり。
美容師をされている裕介さんは、独特の雰囲気でセンスの良さをキラリと感じさせる人。そして裕介さんと同じ空気感を漂わせた可愛らしい奥様。そんなお二人がご自慢のFJクルーザーに乗って「ソラマドの家」のモデルハウスに颯爽と登場。
彼ら流の家づくりについて語ってくださいました。
ピンチ!?
車を購入して1ヶ月後に理想の土地、現る!
家を建てたいと考え出したのはいつくらいからですか?
裕介さん1年くらい前からですね。それこそ長女が小学校に上がるタイミングで引っ越したいと考えていました。
麻美さん主人とそのことについてラインをしていたある日、「本当に引っ越したいんだったら、自分で土地とか探してみたら」と言われて…。言われるがままにインターネットで「土地」と検索してみたんですけど、スッキリしなくて…。こうしていてもダメだと思い「ソラマドの家」に直接電話をしました。
以前から「ソラマドの家」や造士とはつながりはあったんですか?
麻美さん全然!主人と家の話をしていたときから、「ソラマドさんにお願いしたいね」って話していて。ただ、家を建てること自体が初めてなので、どう調べていくのか、どう建てるのか、なにから始めたらいいのか全く分からず。でも「ソラマドの家」のことは常にInstagramでチェックしていました。
すぐに足を運んでくれたんですね。実際にこちらで話を聞いてみてどうでしたか?
裕介さん迷いなくここかなと。美容師という職業柄、いろんなお客さんと家の話をしながら情報収集をしていました。その中でハウスメーカーさんの話もチラホラ聞きつつ…。
そして大きなきっかけは、友人が「ソラマドの家」で建てたこと。その写真を見せてもらったり、その内容も聞きかじっていました。
当初から希望は一軒家だったんですか? マンションという選択はありましたか?
裕介さんマンションも実際見てみました。でもしっくりこなくて。一軒家がいいと思いました。
他のハウスメーカーさんなどは回られましたか?
裕介さん結局一度も行ってないんです。マンションだけですね。マンションは仕事が中心市街地なので、そのエリアを中心に。戸建であれば郊外にと考えていました。
麻美さん造士さんには「他も見にいきなよ」って言われたんですけどね(笑)。一生に一度のことだから比べたほうがいいって。でももう「ソラマドの家」でお願いしたいんですよって言いました。
マンションの見学をしてみて、心が動いた部分はありませんでしたか?
麻美さんキレイでいいなって思うのはあったけど、それ以外は何も惹かれるものはなかったです。
それは規格の枠にとらわれず、自分たちでイチから作っていきたいという思いがあったからですか?
麻美さんその通りですね。主人は元々ずっとそれをしたかったから。
「ソラマドの家」のホームページはご覧になっていましたか?
麻美さんどちらかというと、SNSでハッシュタグ検索がメインでした。HPでは施工実績を見ました。これまで建てられたお家を見ることができるから、参考にさせていただきました。
裕介さんひとつひとつ特徴があるのがいいですね。どの家を見ても造りが違うので。
最初にビジュアルボードを作ったと思うのですが、ご自分たちの思い描くものを作れましたか?
裕介さんはい。でも今思うと、最初に「あ〜したい、こ〜したい!」っていうものと完成したものは随分違っています。
麻美さん違うというか、どんどんそこから自分たちがしたいことが溢れてきちゃって。欲が出てきたというか…。
家づくりって一緒に作っていくうちに、知識もどんどん増えていきますよね。
裕介さんそうなんですよ。現実にできることとできないことの選択をしていかなきゃいけないっていうことを、だんだんと理解しながら進みました。
具体的な家づくりをする際に参考にしたものは何ですか?
裕介さん雑誌関係ですね。もともと「ブルータス」とか雑誌を見るのが好きで、家や建築などが特集されたバックナンバーはずっと保存していました。
家づくりで心がけたことは何ですか?
裕介さん土地がそんなに広くないので、小さいながらも空間を広く見せることを心がけました。部屋を仕切らないよう、扉をつけていないんです。だから何LDKとか聞かれるとちょっと伝えるのが難しいかも(笑)。二階建てで一階はワンフロアのような造り。玄関を開けたらすぐ部屋です。
麻美さん今、1歳の娘と6歳の娘がいるんですけど、家事しながら歳の離れた姉妹を遊ばせるのに苦労しています。お姉ちゃんの方は外に出て遊びたいと言うけど、1歳の子がいるとなかなか難しくて…。それが日々の悩みでした。どうにか新しい家で解決できたらと思っていたんですね。
そしたらキッチンからソラマドデッキをまっすぐ続きで造ることで、家の中にいても長女はデッキに出て遊べる。外のような車の危険もないし、キッチンからも見渡せるので、安心して家事ができると思っています。
年の離れたお子さんを持つママ特有の悩みですね。
麻美さんはい。主人が美容師なので、土・日曜はいないんですよ。だから「ソラマドの家」に越せば、私は家事をしながら、そして子どもは私の目の届く範囲で、家にいながら満足して遊ばせられる空間が待っているのは嬉しい限りです。
家づくりと同時に、土地も購入されたんですよね?
麻美さん運命的な出会いがあったんです。昔ながらの団地なんですけど、不動産情報に出てるほとんどの売地が駐車場が堀車庫で、上に階段であがっていかないといけない土地ばかりしかなくて、、。道路からフラットな平地がないんですね。自分たちだけではそんな土地しか探せませんでした。
裕介さん「家を壊して建てるのは費用もかかりますよね」って話していた矢先に、造士さんから「奇跡的に希望の団地の月極駐車場だったところが売りに出そうです」という情報をいただきまして。専門業者しか閲覧できない非公開の情報サイトから見つけてくださいました。即断して、その日におさえてもらいました。次に待っている方もいたようで、もうその時は勢いしかありませんでした。
即断してよかったですね。
裕介さんそれがあったから、今があるようなものです。
聞くところによると、新居からご実家って近いんですよね?
裕介さんはい。もともとその団地は僕の育った場所なんです。長男だし同居した方がいいかなと思っていたら、親の方から断られまして(笑)。同居はしていないんですけど、実家から1キロないところに住みます。
麻美さん娘が入学する小学校にもちょうどいい距離なんですよ。
ではでは、聞きにくいんですがお金のことについて聞かせてください。
裕介さんうちは最初のスタートがきっと他の方と違ったはずなんです。「予算はない」って言い切ってスタートしましたから(笑)。
麻美さん余裕のある家づくりができそうな人たちの相場ってあるじゃないですか?その相場で建てることが私たちにはできなくて。他がどれくらいかも実はハウスメーカーさんを回っていないので、よく把握していないまま(笑)。「これくらいで何とか!」ってお願いしたときに、造士さんから「なんとか頑張ってみましょうか(笑)」と言ってくださいました。
ローンの審査も無事に下りたのでよかったですね。
麻美さん本当にそれが一番の心配で(笑)。具体的に話が進んでいく中で、「結局お金のことで建てられないパターンになるかも」って2人で話していたんです。そういう面も実は造士さんに相談させてもらっていました。おかげで審査は無事に下りました。
家づくりを始めて、どの時間が一番長く感じましたか?
裕介さんう〜ん。どうやろ…、審査? やっぱりローンの審査!(笑)
一同笑!!
麻美さんいやそれが、本当に家を建てれるなんて思ってなかったからFJクルーザーを買っちゃって(笑)。買って1ヶ月経たないうちに土地の話が来たもんだから戸惑いましたね。待っている人もいたので速攻で土地を購入しなきゃいけないし…。
裕介さん結局車のローンを先に払ったりなんたりで、その時間が一番かかったかもしれません。
では、具体的な家づくりのお話を。コンセプトは2人で決めましたか?
裕介さんはい。可愛くなりすぎず飽きのこないような、黒と木を基調としたシンプルなものを心がけました。
(Instagramを見ながら)このお家ですよね?
裕介さんそうです。このグリーンの壁の家です。車もゴツいので、その両方を見た母から「あんた、自衛隊にでも入るつもり?」って言われました(笑)。
外壁の色を決める時はもめなかったんですか?
裕介さん実は実家が緑なんですよ。1階と2階が違う緑という目立つ外観でして。当初、実家が建ったときは、緑の家ってうちくらい。団地内では目印になっていましたし(笑)。その流れで実家が緑だったら、うちも緑か…みたいな。
もうDNAが緑を求めたと?
裕介さんそうかもしれない(笑)。親父が緑なら、僕は僕らしい緑にしようと思って、少し渋めの緑にしました。
僕が子どもの頃の家庭訪問って、地図が手書きだったじゃないですか。そのときに僕の周りの友達たちの地図を見ると、みんな「みどりのいえ」を中心に地図を書いていましたからね。なんか思い入れが強いんでしょうね。
正直、全然お金かけてないようには見えません。
麻美さんだって造士さんと設計士のダイスケさんには、かなり無理を言って相当迷惑をかけてしまいましたから(笑)。
裕介さんサイズはコンパクトなんですけど、螺旋階段をつけたいとか、コンロはドイツ製の「ガゲナウ」にしてほしいとか。こだわりたい部分はブレずに自分たちの気に入ったものをお願いしました。
お金をかけるところとかけないところ、こだわりを持つところと持たないところをきっちり分けました。
こだわりと言えば、裕介さんは美容師さんだし、強い方でしょう?
裕介さん笑!強いです。「ここをこうしたい」って造士さんにお願いしたとき、予算外だったらハッキリ「無理です」って言ってくれたので、じゃあ次の手を考えようってなりましたね。
自分でも考えたし、ソラマドさん側からもいろんな提案してもらったり。そうやって決めていったので、すごくやりやすかったです。
全体的にシンプルでカッコイイですね。
裕介さん扉をつけないこととかそういった小さなところから節約をしてみました。やりたいことは色々とあって、自分の中でだんだんゴチャゴチャしてきたんです。足し算のようにどんどん増えていったものを、造士さんが引き算して作ってくれた感じです。
裕介さんは緑色のお家がルーツだったとのことですが、麻美さんは実家の思い出が何か反映された部分はありますか?
麻美さんうちの両親は植物が大好きで、実は主人も植物を育てるのが好きなんです。玄関を入って螺旋階段の横にデッキがあるんですけど、そこに屋根と1枚ガラスを付けてもらったんです。その空間に植物を置きたいねって主人と話しています。
そのあたりのことは、設計士のダイスケさんとスムーズに話ができましたか?
裕介さんはい。ウッドデッキの部分を何度も変更してもらったりして、すごくお世話になりました。私たちの悩みをその場ですぐに手書きで図面を描き変えてくれたりで、とても分かりやすくイメージしやすかったです。
麻美さん初めて見せてくれた模型にすごくテンションが上がりました!自分たちが思い描いていたものを形にして持ってきてくれて、スゴイの一言でしたね。
変更ってウッドデッキの部分くらいですか?
裕介さんそうですね。最初は3畳くらいの部屋を作るか、そのままウッドデッキを広げるかを妻と2人で話していたときに、全部ウッドデッキにするよりも、家の外から植物が見える場所を作ろうって話になって。それをダイスケさんに相談したら「予算内でできそうです」って言ってくれて。それから半分屋根も付けてもらえますか?と聞くとそれも「できます」って具合に進んでいきました。
家づくりを通して、夫婦の会話は増えたりしましたか?
裕介さんケンカが増えました(笑)。
麻美さんいや、ケンカというより、話し合い?主人は見た目重視だけど、私は住み心地を優先したから、その辺でズレが生じました。
裕介さんお互い譲らないから(笑)。ケンカではないけど「自分のこうしたい」がたくさん出てきましたね。
麻美さんそう。日頃生活するのは、私だからって言い切りました(笑)。結果、会話は増えましたね(笑)。
裕介さん2人で「あ〜でもない、こ〜でもない」「はぁ??」とか言ったりしたよね。
麻美さん造士さんの前でそんな言い合い、何度もしました(笑)。
裕介さん結局造士さんが間に入ってくれて「ちょうどいい」提案をしてくれて落ち着くという…。
家づくりの話を通して、お互いの意外な一面は見えましたか?
麻美さん主人って一人の空間がないとダメとか、無音で読書したいのかなって思っていたんですけど、「扉なんかいらないよ」って言ったので意外でした。
裕介さん家がそうさせたのかも?一人の時間も必要ですけど、一人になりすぎるのもいやなんで。意外と寂しがりや(笑)。1人でちょっと離れたところから3人を見てるくらいがちょうどいいかもしれませんね。2階にいても、誰かしら存在を感じられる広さがいいですね。
麻美さん広さと言えばもうひとつ、老後のことも話し始めてビックリしました。娘が結婚して出て行ったあとの話とか…。
裕介さんうちは女の子2人だから、出て行ったらじいさんとばあさん2人になりますよね。そのときのことを考えるとあまり広すぎてもって。だからこのくらいの広さがちょうどいいんだよって話しましたね。広いと寂しいしって…。
あら、愛が深まったんじゃないですか?
麻美さんそこまで考えてくれていたんだな〜って思いましたね。
では新しいお家で何かしたいことってありますか?
麻美さん新しいキッチンなので料理に力を入れたいのはもちろん、その前に食器を集めたいです。私も主人もインテリアや植物が好きなんですけど、アパートだと揃えたい気持ちはありつつも、「今の家にはな〜」って妥協をしていました。これからは統一感のあるものを揃えていきたいですね。
もうすぐお引越しですが、今一番大変なことって何ですか?
裕介さん片付けが本当に大変で。いくら時間があっても足りない。
麻美さん迷ったら捨てるようにしています。せっかくなんでゼロからスタートしたいじゃないですか。日頃から断捨離は大切ですね〜。
では最後に、これから「ソラマドの家」で家づくりを検討されている方へ、アドバイスをお願いします。
麻美さんとにかく話を聞きに行ってほしい。忘れもしない、あのときの緊張の電話(笑)。夕方の5時くらい、造士さんに電話をして開口一番、「家を建てたいんですけど、、」って(笑)。造士さんの「何を見られましたか?」から会話が始まって、それからココ(モデルハウス)に見学に来るときも同じように緊張したのを覚えています。
裕介さん素人同士で悩んでいても分からない。それで何ヶ月も経って気になる土地が売れちゃったら本当にもったいないですから。すべてはタイミングだと痛感しています。
麻美さん何も知らない2人だとやっぱり限界がありますね。
裕介さんあとはモデルハウスを見に来ないと気づかないこともあって。モデルハウス見学に来たときのことなんですけど、冬なのに床がめっちゃ温かったんです。そしたら床暖のようなものが入っていると聞いて驚きました。結局こういう体感ってネットで見ても、言葉で並べたところでなかなか伝わりませんよね。
麻美さんキッチンが一段下がっていることも、目線が同じになるからとか、実際に立たせてもらって初めて気づきました。
裕介さんやっぱ来た方が早いよね。僕たちは「即決」が良かったとしか言いようがないね(笑)。
【編集後記】
フォーマットがあるから安心を得る人、フォーマットがないことに自由を感じる人、多様な人がいるように、家づくりもその人に合ったスタイルで探すのがいい。けれど探す術は自分で見つけていかなければ、何も始まらない。
「ソラマド」で家を建てた人は、必ず言います。「一歩前へ」と。一歩を踏み出してくれれば、そこからは車に乗って目的地まで連れて行くことはしませんが、同じ速度で伴走していく。
目的地にたどり着くまで、最善の策をアドバイスし続けます。そうやって納得のいくまで一緒に走り続けることを「ソラマドの家」は、約束してくれそうですね。
──この記事を書いた人
ライター/青木貴絵
大分県臼杵市在住。一児の母。さまざまな媒体の取材をするなかで、ソラマドの家と出会い、施主様の施工前と施工後のインタビューを担当する。インタビューを通して、オリジナリティあふれる家づくりやソラマドの家での暮らし方にフォーカスしていく。同じものが1つとない【スペシャルな家づくり】のストーリーをライターの目線と同時に、妻・母・主婦目線で文章に落とし込んでいる。