voiceソラマドに住む人たち
interview浜畑邸
浜畑邸 着工前インタビュー
新築目指すはワクワクする家。
土地探しでくじけそうになっても、つねにポジティブ
浜畑 健太さん(34)
奈々さん(34)
奈央(なお)ちゃん(5)
奈都(なつ)ちゃん(4)
今回も楽しいインタビューです。
これまでの施主さんよりも、ずいぶん長い時間をかけて土地探しをされた浜畑ファミリーですが、とにかく明るくて楽しくて、ドラマの脚本を聞かされているような気持ちになったインタビュー。
紆余曲折しながらも最後まであきらめなかった浜畑夫妻のストーリー、ぜひ最後まで読んでみてください。
土地を探している途中、転勤。
戻ってきて土地探し再開
ソラマドさんとの付き合いは長いとお伺いしています。
奈々さん4、5年くらいになるのかな? 上の子が産まれて、まだ首が座ってない頃にソラマドの家に来ました。
その時はどうやってソラマドの家を知ったんですか?
奈々さんテレビCMをみてだったか…インスタとかも見てた気がします。ソラマドの家のことを知る以前から家づくりには興味を持っていました。
では、ずっと家づくりをしたくていろんなメーカーさんを探されていたんですね?
奈々さんはい。両親が知り合いの工務店さんを勧めてくれたんですけど、「うちはもう歳だから引き受けられない」と言われ、知り合いのハウスメーカーさんを紹介してくれたんです。お話を聞いて完成見学会にも行ったりしてたんですけど、「なんか違うな」と迷っていた時に、ソラマドの家に出会いました。
健太さんそんなこんなしていたら僕の転勤が決まってしまって、結局こんなに月日が経ってしまいました。
転勤が多いお仕事をされているんですね。
健太さんそうですね。基本県内なんですけど、たまたまその時は県外に行っておりまして、2021年の3月に大分に戻ってきて、それで家探しを再開しました。そんな中でも、ちょくちょく造士さんとやりとりはしていて「何月ごろに戻るので、いいところがあればお願いします」みたいな話はさせてもらっていましたね。
県外にいても、お家の情報収集はされていたんですね。
健太さん転勤から戻ってくる時に「ちょうどいいところに土地があるんですけど」と案内されたのが、このインタビューでも紹介している河村邸(河村邸完成後インタビュー)の隣の畑だったんですよ。河村さんのところが建って、その流れでならここの土地も売りますって流れになったらしくて。
私も取材で行ったんですけど、あの地域は新しいお家も建ってますし、ヤングファミリーの方に人気が出そうだなと思っていました。その時はあまりピンと来なかったんですか?
健太さんいやいや!結構ノリノリで「じゃ、ここにしよう!」って話になったんです。
奈々さん両親にも見てもらって「この土地なら安全だし大丈夫だ」とお墨付きももらって。建てる気満々だったんですけど…。
健太さん先方の都合で不動産屋さんが入ることになって値段も当初の提示金額から上がってしまって…。結局、そこまでの金額は出せないね…って話になりました。
なんだか急転直下な話ですね。
奈々さん広さが150坪くらいあって。住むにはちょっと広すぎるけど当初の値段だったらいいかなぁと思って決めたんです。だから金額アップされてしまうと、逆にこの広さでこの値段であれば持て余すし、買う必要はないかなっていう気持ちになってしまいました。
なるほど。広いからいいってわけではないですからね。
お金を払っても変えられないのが環境やインフラ
転勤前には建てたい土地は見つからなかったんですか?
奈々さん東京に行く前も何カ所か土地を見に行ったんですけど、踏ん切りがつかなかったです。
健太さん2人目の子どもができたことや2年間の転勤も重なって、結局延びてここまできました。
タイミングもあったんでしょうね。もともとどういった場所に住みたかったんですか?
奈々さん一番最初は街中で探していました。うちの実家が田舎だったから。自分が暮らしていた頃は習い事に行くにも、バイトに行くにも親の送り迎えでしか行けないところに住んでたから、子どもたちが自力で生活できるところに住みたいってずっと思ってたんです。私も姉も結婚して家を出てから、2階は誰も使わないしお庭も持て余してますから。
確かに。インタビューでも結構皆さん同じことを言われています。でも先ほどのエリアは結構郊外でしたよね? 心境の変化がありましたか?
奈々さん探していくうちに大分は車社会なことも考慮するようになりました。友達を家に呼ぶにしても公共交通機関でくる友達ってほとんどいない、大概みんな車で集まりますよね。それなら田舎で平屋の家を建ててもいいんじゃないかって気持ちにもなってきたんです。
健太さん大分市の郊外か街中の二者択一で、決めようと。
奈々さん前回の土地の話がなくなってからは、造士さんが責任感じてくれて売りに出してないような土地の地主さんにも「ここを売ってくれませんか?」と聞いてくれたり…。私たちもいろんな不動産屋さんで探したり、ネットで検索してたんです。そうこうしているうちに、造士さんが土地探しのツアーを組んでくれました。
お互いに頑張って探してらっしゃったんですね。
奈々さんその時に今の土地を見せてもらっていたんですが、初見では「ないな」って思ってたんです。予算オーバーだったし、そもそも坂の上は嫌だったから。
健太さん坂の途中に家があるような場所です。車を入れるのも坂道を下りながら入れるか登りながら入れるかっていう際どいところで、なかなか厳しい土地だなって印象でした。立地はよかったけど道が狭かったのが気になっていて、その時はスルーしました。
奈々さんそこよりも、また大分市郊外の土地で気になる場所があって。そこも高台だったんですけど眺望が突き抜けてて、しかもめちゃめちゃ安くて、そこにしようってなってたんですよ。
ついに運命の場所を見つけたと思ったんですね。
健太さんはい。そこにしようと決意した矢先に、別の方がキャッシュで買ってしまったんです・・・。またご縁が遠のいてしまいました。
奈々さんすごく残念ではあったんですけど、決める前に実際にその土地の周辺を歩いてみたんです。子どもたちの小学校のこともあったので、徒歩でどれくらいだろうと思って。歩いてみるとだいぶ過酷でした。小・中学校も3キロくらいあるし、駅は近いけど長い階段を登らないといけないような場所で…。膝がガクガクになりました(笑)。
車と徒歩の感覚って全く違いますよね。歩いてみてよかったですね。
健太さん歩くのは大変だけど、もうここしかないと妥協して買う気になっていたんですけど、結局、先に買われてしまって撃沈しました(笑)。造士さんともLINEで「振り出しに戻りましたが、また頑張って探しましょうね」とやりとりしてました。
また次回に繰り越しになったんですね。なかなか難しいですよね、土地探しって。
健太さんそれがですね、ひょんなことからLINEのやりとりで話が急浮上しまして(笑)。
「今日は仕事終わりに飲みに行った」みたいな内容のLINEを造士さんが送ってきたんですよ。「家が街にあると、歩いて帰れるからいいですよね、都町とかで飲んでてもタクシー代かからないですよね〜」って会話をしてたら、「そういえば、前に見に行った土地なら歩いて帰れますよね」みたいな話になって。
それで、もう一度見に行ってみようということになりました。
他愛もない話からそんなことに!
健太さんそうなんです。それから見に行ってみて、坂ではあるけど街は近いし、歩いて駅まで行ける距離の土地で。今度こそ買おうって決意した矢先、また他にも買いたいって方が出てきて…。
デジャヴですね(笑)。
健太さん結局、相手がいくらで交渉してくるのか、その結果を待ちましょうって話になったけど、買う気持ちにはなっていたんで「もうここにしましょう!」と唾をつけてました(笑)。最後は押し切った感じで見事ゲットできました。
奈々さん私は早くお家が欲しかったので、紙に「何月何日に土地が決まる!」って書いて壁に貼って、絶対この日までに土地を買う決意をして数日間過ごしました(笑)。
有言実行ですね。しかし坂道問題は大丈夫だったんですか?
奈々さんそうですよね〜。大分市郊外の坂は許せないけど、街中の坂なら許せるって気持ちになったというか(笑)。街中だからどんだけ坂でも我慢できます。
健太さんおいおい(笑)。
奈々さんそれは冗談として、その時に造士さんに言われた言葉が印象に強く残っています。 「家の中の雰囲気やインテリアは自分で作れるけど、環境やインフラは自分で作れない。そこにお金を投資したと思ってみませんか?」と。この一言に心を奪われて、予算オーバーだったけど思いきって購入できました。
最終的に決定した土地は何坪なんですか?
健太さん55坪です。今も家が建っているので、解体工事からスタートですね。
坂の途中でも変形地でも、
自分たちが楽しめる場所が最高の土地
どんなおうちにしたんですか?
奈々さんL字っぽい2階建てで、2階リビングと螺旋(らせん)階段を採用しました。
螺旋階段いいですね。2階がリビングになった経緯は?
健太さんたまたまリビングから見た景色が抜けてよかったので。よく建築士のダイスケさんには2万ドルの夜景って言われるんですけど(笑)。ちっちゃい夜景がちょっと見えるから2万ドルっていう(笑)。
100万ドルじゃなくて2万ドルってところがいいですね。
健太さん実際のところ、2000ドルくらいかもしれないですけど(笑)。
しかし、浜畑ご夫妻は、高台にご縁がありますよね?
奈々さん普通の土地だと高かったっていうのが正直なところです。変形地だと少し安価だし、今の土地も三角形だし、お墓が目の前にあるし坂の上だし、きっと普通だったら好条件な物件ではないんだろうけど、私たちには合っていたんです。
変形地はソラマドの家の十八番ですしね。元々宅地だから法律的に大変だということもなさそうですよね。
健太さん風致地区(ふうちちく)っていうエリアではあります。自然環境を守るための地区のようで、土地の大きさに対して何%緑を植えないといけないとか、道路ギリギリまで家を建ててはいけないとか、セットバックのこととか、そういった制限は若干あります。
セットバックって建築基準法で定められている法令ですよね。防災のために消防車が入れるようにしておかないといけないとかいう…。
健太さん道路から何メーター離さないといけないとかそういうのはあります。うちは大きな家を建てたいわけじゃなかったし、全然支障はないです。
奈々さん今、こうやって過去をたどってみると、改めていろんな土地を検討してきたな〜って感じます。土地に合わせて願望も行ったり来たり…。そう考えると変にポジティブだよね、私たち。
健太さん結局のところ、どこでもよかったんかなって(笑)。
奈々さんどこで暮らしたとしても楽しいんだろうなって思ってるのかもね。
お二人だったらどんなところでも楽しめそうな感じがしますよ。
健太さんそんなに広い土地じゃなくてもいい。みんなで楽しく暮らせる場所があればどこでもよかったのかもしれない。
奈々さん最終的にはタイミングだったんでしょうね。ソラマドの家を選択していなかったら、マンションでよかったと思っていたかもしれないです。
だって、機能性とか安全面とか立地とか、いろいろ考えたらマンションが一番ラクだと思うんですよね。生活動線、家事動線とか、いろんな人が使いやすいように設計されてるだろうし。戸建てを建てられる土地が見つからなければ、中古マンションでいいやぐらいに思ってましたから。
健太さんそうそう。建売の家を買うくらいなら中古マンションでいいかなって。
なるほど。せっかく建てるんならとことんこだわりたいけど、建てないならそこまでお金も労力もかけずに他に楽しいことを見つけたいと、そういうことですよね。
奈々さん他の人にとっては「なんでこんな場所に家を建てたの?」と思われても、自分達が一番住みやすい形だったらいいなというのが私たちの原点かもしれません。
百聞は一見に如かず。
トイレ2個問題は先輩ソラマドの家を見て納得!
三角形の変形地ですが、最初にプランを見られた時の感想を教えてください。
健太さん「ここには設計以外は建てられないでしょ」みたいなすごい図面を持ってきてくれました。
奈々さんその図面を元に「予算を削るには部屋を狭くしてみる?」と、2人でパズルみたいに部屋をずらしてみようと試行錯誤してみたんですけど、どう考えてもやっぱり今の形にしか収まらないんですよね。ダイスケさんは、あの土地を生かした設計を最初から持ってきてくださったんだな〜と改めて感動しました。
家づくりの最中に、意見が合わなかった部分はありましたか?
健太さん僕は最初、螺旋階段とかいらない派だったんです。でもずっと妻から欲しいと言われ続けて…。だんだんと「螺旋階段、いいな」って洗脳されていった感じです(笑)。
奥様はなぜ螺旋階段が欲しかったんですか?
奈々さんオシャレで素敵なのもあるけど、場所を取らないからいいなって思ったんです。階段を造るスペースを節約できるのが螺旋階段で、階段のために空間を作るのではなく、スペースの確保につながるのかなって思っていたんです。
確かに。螺旋階段って一石二鳥な気がしますね。他に悩んだ点とかありましたか?
奈々さんトイレを2個にするか1個にするか問題ですね。2階建てにするなら2個欲しかったんですよ、どうしても。うちの実家がいわゆる田舎のデカイ家だったから、トイレが2個ないと遠くて…。螺旋階段をあきらめてでもトイレは2個欲しい!ってずっと主張していたんです。そんな気持ちでいたからか、あるとき造士さんからお呼びがかかったんです。
健太さん「吉川邸に集合!」と号令がかかった時に「絶対トイレの話やん」って(笑)。吉川さん家も2階リビングだから「トイレのこと説得されるんだ」っていく前から分かってました(笑)。
奈々さん何を言われても「トイレは2個」を死守するぞって心の中で決めて、吉川さん家(吉川邸インタビュー)に行ったんですけど、ものの見事に10分くらいで「トイレ、1個にします」ってなって(笑)。いつの間にか「1個にしたらお金もかかんないし場所もとらないし掃除も一回で済むし、いいことづくめですよね〜」と自ら言ってました(笑)。
健太さん造士さん、いやらしい手口を使ってくるわぁ(笑)で、解決。
そんなことが(笑)。最終的な決め手は何だったんですか?
健太さん吉川さん家は2階リビングで1階にトイレがあるんですけど、遠く感じない。しかも階段のエリアが吹き抜けになっているから、すぐ近くにトイレがある感じがして安心しました。
奈々さん私は朝に混むのがいやだなって思ってたんです。しかも女子3人だから尚更気になって…。「でも夜にトイレって混みますかね? 混む時間帯ってせいぜい朝の20~30分だけじゃないですか?」という話になって、妙に納得したんですよね。
ポジティブな思考が、家づくりの動力
家づくりにおいて、土地探しからトイレ2個問題まで紆余曲折ありましたが、結果お二人にとって一番いい家づくりができたんじゃないですか?
健太さん実は決めた土地、ちょっとの期間売れずに残っていた土地だったそうです。立地はいいのに坂の途中にあるし横にお墓があるからかな?でも妻は逆に「お墓があったら絶対前に家が建たないから、遮るものがなくていい」と言ったんです。
奈々さんお墓がいっぱいあるわけじゃなくて、一基だけちょこんとあるだけだから、ここは絶対一生家が建たないからいいやん!と思って。
健太さん「そういう考え方ができる人がいいですよね」みたいに言われて得意げになってました。
奈々さんちょっと丸め込まれちゃったかもですけど(笑)。
でも、逆に考えればその通りです。物は考えようっていいます。お二人のポジティブさが今回の家づくりの勝因ですね。
健太さん諦めずにここまでこれたのは、無駄に前向きだったからかもしれないです。そしてソラマドの家さんだったから一緒にがんばれたんですよ、きっと。家を売る人とお客さんという立場を超えて、「同士!」みたいな感じだったから、実際、楽しみながら進めることができたんだと実感しています。
前向きな気持ちを継続させるのって意外に難しいけど、1人じゃなくて仲間がいたらがんばれますもんね。ぜひお家ができたら、都町に行って歩いて帰ってくださいね。
奈々さんほどほどにね(笑)。
〈編集後記〉
ある高明なお坊さんがラジオで話していた言葉が印象的でした。
道が2つに分かれているとします。どちらかの道を選択しなければならないときどうやって選びますか? というお題でした。
そのお坊さんは迷った時は正しい道より「ワクワクする方」を選ぶのが良いとおっしゃっていました。
正しさとは第三者の意見が反映されたもの、ワクワクとは自分の気持ちに正直に従うことだからと。
正しい道はいくらでも理由をかき集められるけど、選んだことを後悔した場合、他人のせいにできてしまう「みんながいいって言ったら選んだのに」と。
けれどワクワクだったらどんな壁にぶつかったとしても自分の意志で決めたことだから、失敗しても後悔はしない。
今回の浜畑ファミリーと話していて、この話を思い出しました。つねにお二人はワクワクするかしないかを基準に土地を選んできたから、2人にとって最高の土地を手に入れることができたんだと思います。
そう、ソラマドの家にはいつでもワクワクを選択するファミリーが集まって、一緒に楽しいことを考えてゆく。暮らしを楽しむためには、造る時から楽しまないと意味がないんですね。
「モノより思い出」というかつての車のCMのキャッチコピーを思い出しました。
そう考えると、家はモノではなく、思い出をつめ込むためのオモチャ箱のようですね。